歯科医院経営者レポート2011年12月号
志が人性を支配する
志が人性を支配する
物事を生み成す根源が【元気】。元気のある人は現実に飽きたらず、【理想】や【創造】するものを意識し将来像の【目標】を抱く。このような心根を【志】という。ところが志は気まぐれで、しっかりと操る必要がある。
これを【志操】という。
元気と志が結びつくと【志気】に発展し、理想精神が旺盛になり、単なる知識も知見になってくる。これを【見 識】といい、経験によって内面から滲み出てくる知識を見識という。更に見識が統治されてくると【胆識】にな
り、元気も【胆気】になり、様々な策略に実行力が伴ってくる。これを【胆略】という。
衰退に予兆現象あり
何故我々は学問をするのか、いやしなければならないのか?自己を【自律・自立】させ、両親先祖から拝 命した尊い命を養い、人性を創造発展させるためにする。学問が人間性を離れ、人性を離れ、経営を離れ、 社会生活を離れると空理空論に終わる。
あらゆる学問は常に【自分の問題】に置き換えなければ、単なる物知りに終わってしまう。そこには進化も発展ももたらされず人性の養分にもならない。古典古書や賢者の書を読んでも、全て自分の問題に置き換え、ここが足りない、出来ていない、実践している、というふうに味読し、咀嚼して実践しなければ読んだとはいえない。 書を読んで、なるほど、と感心しているようでは、書に読まされているだけで得るものも少ない。
あらゆる生命エネルギーは栄枯盛衰の運命にあり、心身にも個人にも、そして医院・企業・歯科業界等に も運命がある。冬を迎えるにあたり木々は余分なエネ ルギー消費を抑制し、寒い冬を乗り越える自己防御として枝葉をそぎ落とす。逆に枝葉が満開の時は木々のエネルギーが充実しているともいえるが、満月が満ち欠けの始まりであるが如く、枯れる冬に向かう衰退の予兆となる。
歯科医師として臨床がピークに達するのは四十半ばから五十辺りまでといわれ、それ以降は如何に維持するのかが生命線となる。追肥の充足期(三十~四十代)に脳天気に過ごしていると、臨床家としての未来像の組み立てを危うくする。脳天気は悪運の兆しで、人間は枝葉が茂り過ぎるが如く、小成功がもたらされると有頂天になり、後のことをあまり考えない。それが後に如何なる禍をもたらすのかを教えるのが木々の衰退現象。
枝葉が茂り過ぎると風通しが悪くなったり、日差しが遮られて根や幹が蒸れてくる。蒸れてくると虫に食いつかれ虫食いが始まる。やがて成長が止まり根幹が食い尽くされ、養分が補給されなくなって枯れ出し空洞化してくる。これを避けるためには枝葉が茂り過ぎないように、【剪定】しなければならない。この原理を良く弁えているのが果樹園や造園業を営む方々で、枝葉や花実を道理を踏まえて剪定する。それは美味しい果実を実らすためで、そうしないと美味しい果実が実らないことを知っているから剪定する。果実を全て実らそうとすると、不味い果実しか実らない。
(以下略)

