歯科医院経営者レポート2010年6月号
健康経営の鼎
健康経営の鼎
アナログ(陰徳)に親しみ心を養う時代。『小学』は道徳を養う学問、『大学』は己を修めて人を治める学問。『大学』に【家(医院)を斉(ととの)えるには、先ずはその身を修めなければならない】という教えがあり、自己を修めずして物事は治まらない、という教訓。物事を包容し育成する道を【徳】といい、徳の代表が仁で【包容し育成する力】をいう。徳性の優れた人物ほど人を育て、徳性のある母親ほど我が子を偉大に育てる。病人を助け患者を健康的に育成するのが仁術。仁人は包容力があり人をよく愛するが、不仁(算術・悪徳)なことは憎しみの対象とする。
☆健康経営の三要素
肢体の肢(月+支)は肉体(月)から枝分かれしたのが手足という意だが、機能の違う上半身と下半身を相調和するのが腰で、足腰がしっかりと身体を支えてこそ健康が維持される。【3人の兄弟が協力しあえば毛利家は盤石】という毛利元就の3本矢の逸話が教訓となるが、物を支える場合2本よりも3本のほうが安定する。3本の足を【鼎】といい権力の象徴を表す。重要な人物が3人で会談することを鼎談(ていだん)といい、3つの勢力が並び立つこと を三足鼎立(さんそくていりつ)という。
議会制民主主義の本家イギリスで資本家が支持する保守党と、労働者が支持する労働党の二大政党の時代が長年続いてきたが、先月の総選挙で似通った政策しか訴えられなかった二大政党は伸び悩み、一方、二大政党の時代ではないとを訴えた100年の歴史がある自由民主党が大きく躍進し三極の政治体制が誕生した。既に三極体制は東ドイツを併合したドイツで先行しており、日本もこれからは三極体制の政治を目指すものと思われ、さしずめ夏の参議院選挙後は第三極の政党が誕生してくる可能性が高い。ブレーキ役というか緩衝役の第三極の政党があったほうが、幅広い政策が議論でき政治体制も安定してくる。
健康経営(人性)の鼎は【智力・財力・体力】の3つに尽き、1つでも欠落すると経営基盤が揺らぎ安定性を失い最後にはひっくり返る。知識を豊富に持っているから、物事を適切に判断したり処理したりする【智力(能力)】があるとは限らない。
歯科医師免許証の「証」は知識を習得した証として付与される。知識を習得したから実技の能力が身に付いているかといえばそれはあり得ない。知識を臨床の場で実践(体験経験)しなければ、そのノウハウは身に付かない。物事の原理は一緒で、知識を実践することで知識の何たるかが分かり智力が養われてくる。知っている=できる・施せるという図式にはならないということ。
物事の理解度が中途半端、あるいはなまかじりの知識を一知半解というが、一知半解では社会生活にも役立たない。知識を得たらトコトン追求しなければならない。読書も一緒で乱読して味読し、幾度となく熟読し続けることで読書にも慣れ親しみ、それが習慣化してくる。習慣化してくると自己の精神を養性してくれる【座右の書】に行き当たり、座右の書が見つかれば人性の座標軸となる【座右の銘】にも出逢える。
次が【財力】でいわゆるキャッシュフローをいい、手元に如何ほどの資金を確保しているのかを経営指標としなければ健康経営もままならない。
(以下略)

