歯科医院経営者レポート2010年3月号
悩むところに、気付き(覚り)あり
悩むところに、気付き(覚り)あり
不足をすると不満を抱き、満たされても他と比較して不満を抱く。子弟が歯学部に入学すると国家試験を 心配し、将来の【開業・経営・人性】が心配となる。今が健康であるが故に逆に何時まで健康でいられるか
不安になる。実態のない未来を妄想して思い悩むのは、亡霊におののくようなものであり無意味でしかない。
過去の出来事を今に持ち出しあれこれ悩むのも愚かで、例え将来何が待ち受けようと体験経験を糧にし、
今の今に最善を尽して【人性(経営)を創造】していくことが最も肝要。創造発展の眼目は【温故知新】にあり【温故創造】にある。
☆新規開業者の不安と悩み
新規開業は資金繰り(リース含め)さえクリアできれば誰でも可能だが、必ずしも成功するとは限らない。成功には【成功する要因】があり、失敗には 【失敗する原因】がある。開業して間もない院長群に、開業すると決断したときから開業までの、不安や悩んだ事をヒヤリングして分かったことは、そもそも【自分で開業設計図が描けない】ということであった。
ドンブリ勘定の開業計画は自分で立てられたとしても、いざ物件を探すとか資金計画はどうするのかということになると皆目見当がつかない、不安でしょうがないというのが正直な気持ちであったという。不安の内容とは【開業地を何処にするのか、集患・衛生士対策は、診療室の規模は、資金繰りはどうするのか、借入金融機関は何処にすればよいのか、借入額(5,000~13,000 万円)は身の丈以内なのか全く判別できず、分からない事だらけで不安でしょうがなかった】という回答に集約される。
誰かの手助けが必要ということは認識するが、それが誰なのかは全く判断がつかず、身近な存在のメーカーやディーラーに安易に話を持ちかけるのだという。未経験なだけに新規開業の幹が【新規事業計画書(以 下計画書)】で、要が【資金繰り(資金計画)】にあることを知る開業者は少ない。開業者自身が計画書を作成できるか、といったら100%無理。時々パソコンを駆使して自分で計画書を作成するケースを見かけるが、収入と経費の数字を並べているだけで失敗を自ら招くようなもの。
多くの開業者は経営も資金繰りも分からないメーカーやディーラー、そして金融機関等の紛い物(ドンブリ勘定)の計画書で開業しているというのが実態。分からない人が作成した計画書を、無知な開業者がそのまま受け容れることほど怖いものはない。デコボコの夜道を照明もないままに突き進むようなもので、転んで怪我をする確率が非常に高い。
開業後、経営が上手く軌道に乗らず短期間に閉院した多くの院長が、その最大要因が計画書にあることをほとんど知らない。開業に関わった取り巻きの方々も、やっぱりあの院長ではダメだったのか、の一言で片づけている。自分達の紛い物の計画書に閉院原因があるという自覚をほとんど持っていないから始末に困る。
開業時の取り巻きの方々は、若き開業者の技量や人格に頭を下げているわけではなく、お金(利)に頭を下げているだけであり、煽てられソノ気になって痛い目に合うのは開業者自身。金融機関はお客様の為と述べながら、実は自分達のノルマ達成が目的であり、貸し剥がしという言葉が教えているが、達成のためにはお客のことなど構っていられない、というのが本音であり、金融マンの融資条件を鵜呑みにしてはいけない。
(以下略)

