歯科医院経営者レポート2009年11月号
人間性を養い人性を養う 読書
人間性を養い人性を養う 読書
人性も経営も創造(革新・維新)の繰り返しが真実だが、創造力は困難の中から育まれてくる。そして創造は 常識を超越するような野人的な人物でなければ無理であり、知識階級(IQ主義)から創造者は輩出されない、ということを歴史は教えている。
自己責任において人性を完結させようとする人物は、必ずや理想精神(志)に燃える。しかし、理想に向かって突き進む時、様々な矛盾や抵抗が立ちはだかり多くの失敗や挫折を味わう。そのような体験から創造力が育まれ、人間性や人性も養われてくる。志士は失敗を恐れるよりも、勇気や気概の無いことを恥じなければならない。
☆読書の効用・功力・功徳
気節気候が移ろっていく四季は、人性や経営の性命エネルギーの誕生から消滅までの変化の過程を教え、又、様々な事を学習でき、隆盛(夏)も苦難(冬)も一過性のものであることを諭している。釈迦はあらゆる物事は移ろっていく(諸行無常)と説き、松尾芭蕉は四季の移ろいを教訓に、経営や人性の真髄である不易流行(有徳商法を根本に時代の半歩先を行く)を詠っている。
余談だが、年賀状に迎春初春と書いている。筆者は一日の始まりは真夜中の午前零時であり、性命エネルギーは滋養時期(冬)があって芽が出てくることを参考にするならば、四季は春夏秋冬ではなく冬春夏秋が妥当であり、従って人性も経営も春夏秋冬ではなく、冬春夏秋なのではという想いを抱いている。春に種蒔きをし、その後に肥料や追肥を怠らない努力の賜として、実りの秋を迎える。苦労して収穫したものは大切に保存し、やがてやってくる厳冬を乗り越えるために蓄財しておかなければならない。
人間喉元過ぎれば熱さ忘れる。艱難を忘れ、身の回りからの【恩や恵み】に感謝心を持たなくなるが如く、散財して蓄財を怠っていると厳冬期を乗り越えられない。経営も同様であり種蒔きというチャレンジ無くして果実は得られない。この原理原則を踏み外すと成長は止まり、止まると同時に衰退に見舞われ社会的存在感というか価値観が徐々に沈下していく。往々にして成長が止まっている事を本人は自覚できない。できないが故にチャレンジ精神を疎かにする。あらゆる果は因果応報の原理を免れない、と釈尊も言い残している。
臨床学への投資は種蒔きに置き換えられ、投資額と診療収入、特に自由診療とリンクする傾向にある。保険診療は体力勝負であり若さに任せてバリバリ施せるが、体力がピークアウトする辺りから診療収入は減少傾向に転じていく。これを阻止する手立ては《臨床学への投資》しか見当たらない。
(以下略)

