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歯科医院経営者レポート2009年10月号
運命の幸運・不運は 自己で創造

運命の幸運・不運は 自己で創造

人間は根本的に五欲【財欲・性欲・食欲・名誉欲・睡眠欲】を貪って生きていく。但し、食べ過ぎると心身機能が適応障害となり生活習慣病等に陥るように、何事も貪り過ぎは過ちの元凶となる。あらゆる人性・経営の病は五欲の過度な貪りが原因であり、健康である為には相調和を心掛けなければならない。
経営者・指導者層が物質的満足に安座していると、強欲によって骨折したり地雷を踏んで禍を招いたりする。そうならない為にも物質的満足から脱却し、精神的(志・医道等)満足の世界を目指さなければ、往々にして道を誤る。

☆運命は変化の連続

苦難も試練だが成功も試練となる。しかし、苦難は成功の源泉であり、成功は失敗の元凶になる。経営も人性も春夏秋冬同様、変化の連続で成り立っており、苦難や成功時に如何様に適応しているのかによって、悪運を幸運に転じさせたり幸運を悪運に化けさせていく。これを仏教用語では因果歴然といい、原因と結果は明らかであるという意。
長い目で眺めれば善因は善果を導き、悪因は悪果を招くようになっている。あらゆる結果というものは自分が種 (因)を蒔いて自ら様々な縁を介添えさせ、それを大切に育ててきた果(善因楽果・悪因苦果)にすぎない。

苦難を成功に転じさせる鍵は、自我(エゴ)を離れた反省心と感謝心にあり、過去のいたらないことを省みて省くことによって、性命エネルギーに新たな成長気運が芽生えてくる。歯周病を治癒させるのが患者の努力に委ねらているように、運命を育てるのも枯れさせるのも全ては自己に委ねられる。すなわち運命の運・不運は自己で創造していくことになる。

事業を自己の志を達成するために行う人もいれば、下積み時代から錬磨してきた才能を世間に認めてもらう自己顕示欲のために行う人や、精神的欲望を満たすために行う人もいる。利を得ることだけを事業の目的とすると往々にして途中で挫折し易く、社会貢献を根底にするのであれば、自己完結が可能になってくる。

創業(開業)から晩節までの経営エネルギーは、苦あり楽ありといった変化の連続であり、その変化に如何様に適応していかなければならないのかを教えるのが、人類4千年の経験を基にして導きだされた学問である易学。適応宜しければ継続的に発展した形で自己完結できるが、一歩適応を誤ると運命は一瞬にして不運に見舞われる、ということを諭す。

下積みや不遇時代あるいは開業時を【潜龍(せんりゅう)】と位置づけ、潜った龍を心掛けなさいと教える。先ずは歯科大学から代診時代を言い表し、臨床の力を十二分に蓄える時期であり、苦しくとも決して挫けてはならないし我儘は許されない。季節では冬となるが、冬ほど地中に滋養エネルギーが蓄えられるものであり、いかなる努力も惜しんではならない。
この時期は人間性を養い、社会人としてのマナー・エチケット等の基本を修めることも肝要。それらの修養が実って開業を迎えるが、中途半端な修養での開業は途中で挫折(閉院)する可能性も否定できない、と警告。

その後苦難の開業を上手く乗り越え、順境経営に転じる頃を【見龍(けんりゅう)】と位置づける。社会的にもそろそろ存在感が認められる時期だが、一人前と錯覚して歓楽街を闊歩したり、巻頭の五欲を貪り過ぎることに違和感を抱かなくなると、経営エネルギーは直に行き詰まり迷路に入り込んでいく、と警告。

(以下略)

 

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