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歯科医院経営者レポート2009年8月号
乱世の養性学

乱世の養性学

国家(医院)が隆盛から衰亡に導かれる根本要因は、指導者層(院長)が創造力を失い、無為無能に陥り使命や志に生きる気力を失って、民衆(スタッフ・患者・顧客)の信頼や尊敬を失うことにある。そうなると指導者は軽蔑や憎しみの対象となり、結果的に社会(院内)の秩序は乱れ混乱に陥り、やがて破綻や革命が待ち受ける。
日本はあらゆる指導者層の権威が喪失し、国民の信頼を失い革命(維新)の様相を呈してきた。繁栄を謳歌しながらも滅亡に向かっている、といわれる所以もここにある。逆説的に捉えれば民衆が指導者層に信頼や尊敬を抱く時、隆盛がもたらされることを諭している。

☆右脳型社会と左脳型社会

個々の才知才能(左脳)を評価し、飽くなき競争原理を根底にする欧米流は、勝者だけを奉る。そこには人間として大切な、道徳とか感情(右脳)は一切無視される。結果として社会は二極化に見舞われて混乱し、落ちぶれた人々は自己を喪失して精神的に病み、誰でもいいから殺したかった、というような殺傷事件等が引き起こされる。

現代社会は左脳(才知才能)だけを尊ぶ競争(動物的)社会であり、見方を変えれば戦国時代であり乱世と位置づけられる。乱世の特徴(善悪)を踏まえた処世術を養う必要があり、決して資産を増やすとか地位・名誉・名を売ろうとしてはならない。

薬(クスリ←リスク)に作用と副作用があるように、何事にも善悪が同居する。それは両親先祖から授かる命(素養・性質・個性)にも善悪が同居し、それを弁えて自己を錬磨し未来を創造していかなければならない。又、両親先祖が願いを込めて付ける命名も同様で、善い意味と悪い意味が混在する。 筆者の名前は忠だが、忠には誠・真・矛盾を調和して高い理想を目指せ、という意味が込められている。残念ながら100%誠心であるとは言い難く、不誠実なものも同居する。誠心が不誠実を上回っていれば問題ないが、不誠実が誠実を上回っていると厄介な問題を引き起こす。中と心の立ち位置が逆転し心中ということも否定できない。古より文武両道を兼ね備えよと言われるが、文は飾るという意で武徳をもって飾れというのが本来の意。一方、文は敗れるという意も含まれ、武徳が薄いと敗れることもある、という警告も含まれる。

左脳(陽)と右脳(陰)のバランス(中和・中庸)が取れているときは、自律神経等が正常に働き身心機能も正常に働くが、どちらか一方に偏ると変じて異常をきたしてくる。知能を高めたい、成長したい、評価されたいという左脳エネルギーは基本的に陽性。陽性エネルギーを燃やし続けると精神的に疲労し、疲労が過度に積み重なると絶えきれず骨折(自律神経失調症・うつ病等)を引き起こす。

欧米流の利己主義・評価主義を根底にする経営観が日本に導入された頃から、精神的な病が多くなってきたことがそのことを物語っている。陽性は発展の根源だが発展は分化活動であり、草木の生育が教えるように枝葉が分かれわかれて成長していく。陽性エネルギーが分かれわかれていくと、最後には根幹から遠ざかり、自分の存在意義が分からなくなってくる。

(以下略)

 

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