(株)ディー・ピー・エス(東京都)[DPS]は、医院・歯科医院の開業・経営コンサルティング・経営分析・経営指導・業績不振のサルベージを承り、健康経営を応援します。

歯科医院経営者レポート バックナンバー歯科医院経営者レポート バックナンバー

歯科医院経営者レポート2009年6月号
波乱興亡に兆候あり

波乱興亡に兆候あり

日本には歴史を重んじる風習が根強く、【古を以て鑑(かんがみ・鏡)と為す】という思想を重んじ、心ある方々は同じ過ち(栄枯盛衰)を繰り返す人類の歩みを教訓とし、古典古書からの智恵を鏡とし、そこに自己を投影させて人性・経営を学んでいる。
温故知新とは故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知るだが、歴史に学べば常に自己を新しくさせられるという意。経営の真髄といわれる不易流行も、常に自己を新しくさせていくことが課せられる。時代が混迷し混乱すればするほど、歴史が未来の教科書(鏡)になってくる。

☆決算書は真実を語る

経営は常に流転(変化)するものであり、今が順境経営だから未来も盤石ということにはならない。逆に今が経営難だから生涯経営難が続くということもありえない。順境経営が因果となって経営難に化けていくこともあるし、経営難を糧にして順境経営に転じていく場合もある。常に栄えたり枯れたり盛んであったり衰退していくのが、経営であ人性。

有徳商法を根本に時代の半歩先をいく不易流行の診療であるためには、常に自院の診療思想・体制を時代の変化に適応させていかなければならない。適応させていくためには自己(院長)を新しくしていくことが課せられ、新しくさせていくためには投資を必要とする。臨床や設備投資だけが投資とはいえず、経営者や指導者という重責を担っていくための人間学や人性学も投資となる。臨床学だけに投資をしていれば、医院経営が事足りるというものではない。

世間で勝ち組と評価されている開業歴10年程の某院長が、経営者としてはまだまだ半人前です、と述べていたが、まさに経営の真髄を語っている。半人前という自覚があれば己を慎み錬磨も怠らず、衰退の兆候となる傲慢にも陥らない

人間の性質は満たされればそこに安座し強欲を貪ろうとするが、多少の不満があればそれを満たそうと頑張る。成長という視点にたてば精神的に多少満たされない飢餓状態が一番良い環境であり、臨床学も多少の不満を認識することが丁度良い塩梅となる。

長年この生業を続けていると、多少なりとも目に見えないものも見分ける、いわゆる眼力がつくもので、クライアントの決算申告書を分析・予測シミュレーションをしていると、概ね院長の診療思想・体制が分かり歯科医師としての人性観が伺える。

収入および経費項目の数字は、過去の評価であることは間違いないが、医院の未来像を示唆する。診療収入は力量によって増減があるが、収入形態(保険診療・自由診療・雑収入)は時代を先取りした診療思想・体制なのかどうか、あるいは臨床のレベルや向学心のある院長なのか否かを物語る。又、受付等で販売する口腔ケア用品等の雑収入の売上額は、衛生士の有無というか治療中心主義なのか予防中心主義なのかを諭し、治療中心主義だと雑収入が極端に少ない。

減価償却費は診療設備が最新なのかどうかを教えるが、100万円以下の減価償却費の大半を自家用車が占めているようだと、歯科医師としての使命と人性観が失われていることを物語る。高級車を乗り回すために歯科医師という職業を選択したのであればあまりにも寂しい。

(以下略)

 

このページのトップへ