歯科医院経営者レポート2009年4月号
創造発展の根底に破壊あり
創造発展の根底に破壊あり
社会的動乱は時代が改まる予兆現象と捉えられるが、歴史は革新社会の手前で破壊と創造が引き起こされ、又、順境と逆境あるいは好景気と不景気が循環することを教えている。個々の人性も幸運が不運に変転したりするが、【逆境は偉大な教師なり】という諺があるように、忍耐は試練に対する最上の処方箋となる。
自己・自院を創造発展させるという視点にたてば、不運・不遇・逆境は最良の環境となり、苦労苦難は糧になり肥やしになって人間性を養ってくれる。苦しんで会得したものでなければ本物にはならない。
☆無から有が創造発展の根本
無は皆無の無(ゼロ・消滅)であると同時に、無限の可能性を秘める無(出発・誕生)でもある。人性も経営も、そして医院経営も無と有の繰り返しであり、無は有の始まりで有は無への出発点という見方ができる。有しているが故に失って無に帰したり、過分に有しているが故に過ちを犯す場合も多い。過ちは度を越し過ぎることが原因となる。
過分な診療報酬は過ちの元凶という見方ができ、人一倍診療報酬の多い院長ほど要注意となる。人間は何も身に付けていない無一文で誕生し、そこから有に向かって人性が始まる。努力如何によって大成する人もいれば、躾や道徳教育が為されず惨めな人性を歩む人もいる。
歯科大入学は歯科医師としてのライセンスを取得するための出発点で、歯科大卒業は歯科医師として無限の成長発展を目指す出発点であり、辛い修業が実った新規開業は歯科医師としての自己完結を目指す、無限の広がりを秘める出発点ということになる。新患が来院するということは無から有に転じたことを意味し、患者に信頼されれば再初診(有)として来院してくれる。しかし、対応が悪ければ再初診は望めなくなり、せっかくの有縁も無縁絶縁に転じていく。無縁よりも有縁が多ければ経営的には安泰となるが、逆の場合は医院そのものの存在が無に帰する可能性も否定できない。
何もしないことを無為といい、何も策さないことを無策というが、無為無策では経営は成り立たない。又、学問や知恵のないことを無学というが、臨床学を学ばずチャレンジもしなければ何も生まれてこない。臨床学を修め実践することで有が生じてくる。限りがなく尽きないことを無極というが、歯科医師の人性も無極、果てしなく無限大である。無極の先に道を極める極道の世界がある。恥じることを知らないことを無恥というが、厚顔無恥というように無恥ほど恐ろしく怖いものはない。歯科医師として無恥を恥じなくなると医院の発展はおろか、最後には無宿者となる可能性も否定できない。
人性も経営も、そして臨床も日進月歩の進化の連続で成り立っているが、常に変化することを無常といい、無常と共に歩むのが歯科医師の人性であり医院経営でもある。生あるものは何時かは滅する、これを諸行無常というが、有は必ず無(消滅)に向かう。無を阻止するのが進化であり向上で、それが途切れるとあらゆる諸行は無に帰する。
新商品というものは従来の商品に多少手を加え、機能を新しくすることによって生まれてくる。
(以下略)

