歯科医院経営者レポート2008年4月号
心が人性・経営の健康・未病・病を創造する
心が人性・経営の健康・未病・病を創造する
世の中は複雑な矛盾で成り立っている、という事実を我々は意外と忘れている。限りない矛盾(対立)の 統一が健康人性・経営のキーポイントで、その根本となるのが【包容力・忍耐力・反省力・遂行力】といった【骨力】。創造的立命の人性は、矛盾を包容し相調和していくところからもたらされる。
人の上に立ち人を指導補導するようになるほどに、清濁併せのむ寛容の精神が大切となり、時には馬鹿の修行も必要で、人の上に立って利口ぶる者ほど身の回りが持て余す。指導的立場にある人は、真剣に人性を学ぶ人でなければ務まらない。
☆心が人性・経営を支配する
人間関係というか社会生活にとって何が大切かといえば、相調和の根源となる和の精神。上の者が和かな気持ちで下の者に接し、下の者も親しみを以て上に接すれば、国家に安泰というか平安がもたらされる、と説いたのが憲法17条を創設した聖徳太子。この憲法は国家統治(経営)の真髄を説いた 秘伝書と言われ、第1条に【和らぎ】を掲げているところに聖徳太子の偉大さがある。
健康人性・経営 も矛盾の統一こそが要諦であり、憲法17条は経営にも非常に参考になり教訓となる。自我や私利私欲があれば必ずそこには不満が生じ、不満があれば身の回りとの軋轢が生じ、我が身にストレスとなって跳ね返ってくる。ストレスは心身を痛めつけるばかりか、ガン発症の原因にもなってくる。
巻頭で馬鹿の修行を述べたが、偉大な母親ほど馬鹿なふりをして愚妻を演じられる。それは我が子のために我を忘れ、我が子を慈しむ心であらゆる矛盾を包容しようという想いで子に接する。尽くすことと甘やかすこととを混同すると困るが、けなげな愚妻を演じる努力は決して我が子の人性の無駄にはならない。肥やしとなるものであり必ず相通じていく。
我を忘れるということは、そこには自我も私利私欲も存在しない無心無我の状態をいう。子は両親の思惑どおりには育たず、両親の日常生活を見習って育つものであり、世間でいう良妻賢母というか利口ぶる母親ほど、我が子はこうでなければならない、ああでなければならないと型にはめようとして、良縁関係を毀損する。
食うやくわずの貧困生活を嘆く幼少の西郷吉之助(後の隆盛)に気丈な母親は【貧乏は恥ではない、貧乏に負けることが恥である】と諭した話はあまりにも有名だが、明治維新の陰の立て役者は母親といっても過言ではない。そういった視点で物事を眺めると経営難は恥ではなく、経営難に負けることが恥と捉えなければ報われない。ピンチとチャンスは 常に表裏一体であり、経営難は更なる飛躍のチャンスとなる。
教育とは学ぶ者を一定の型にはめることではなく、自ら教(お手本)となり、各自の個性を伸ばすことにある。但し、徒弟制度の場合は、ある程度型にはめて一人前に育て、育った後に子弟が個性を伸ばしていくというのが正道。歯科医師の人性も徒弟型であり、代診時代はある程度型にはめて育ててもらい、開業後に自らの個性を伸ばすという図式でなければ未来もままならなくなる。
(以下略)

