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歯科医院経営者レポート2008年3月号
時代を先読みする、先見性を養う

時代を先読みする、先見性を養う

経営とはスタッフ・社員を如何に社会的に有能な人物に育て上げるのか、如何なる事業内容でなければならないのか、あるいは患者や顧客から便宜的に与えられる利益を如何に社会へ還元するのか、そして己の人性に如何に活用するのか、ということを追い求めるものである。
経営を突き詰めれば生きた【総合芸術の舞台】であり、そのような視点で捉えるならば経営者は経営の総合芸術家でなければならない。単に【経営者の私利私欲や虚栄心】を満たすためであってはならない。そこには人間とは、人性とは、何ぞやという【哲学】がなければならない。

☆時代を先読みする、先見性を養うには

人間は何故学ぶのか、何故学ばなければならないのか?人間として最も尊い良心・良知・真理・道を養い、両親先祖から授かった一人の人間としての人性(道)を完結させるために学ぶのであり、経営学・臨床学・歯科衛生士学・技工士学だけを修めれば完結できるというものではない。まして職業学(利を得る功利学)だけ修めれば、人性が完結できるわけではない。錯覚するところに人性の落とし穴が待ち受ける。

【学んで初めてその足らざるを知る】という諺があるが、学ばないと何が己に足りないのかが分からない。足りないことを知ることによって初めて、己のいたらなさを知り、己というものを恥じ入る。恥じ入れば謙虚になれる。謙虚になれれば身の回りも敬え、敬う心は謙譲の精神も養ってくれる。
人性において謙譲ほど尊いものはない。例えば臨床セミナーを受講し、学ぶことで自己・自院の臨床レベルのいたらなさを知り、歯科医師としてのいたらなさを恥じ入る。恥じ入ることで謙虚になり、謙虚になれば素直な良心が養われる。素直な心は学問の吸収力を高めてくれるが、素直さに欠けると賢者の忠言忠告にさえ耳を塞ぐ。

人間は自我に固執し目先の利に惑わされやすく、あらゆる不平、不満も自我と自利から生じてくる。そのような性質を変えない限り、換言するならば人間性を学び人性を学ばなければ人間は救われない。宗教の対立によって紛争戦争が引き起こされている現実をみるまでもなく、宗教が全てを解決するものではない。
師や先哲、あるいは歴史に参学する意義は、外物(拝金・拝物)に支配され自我自利を洗い流し、【元気】を取り戻すためにある。元気を取り戻すコツは初心というか原点、すなわち大望に燃えた開業時を原(たず)ねるに限る。近頃、過去に固執し将来像に怯えて元気のない方々が多くなってきているが、人間の根本的な活動力は【元気】からもたらされ、外物に支配され安寧堕落な人性観を脱却しない限り元気はもたらされない。

歯科医療という職種は未来永劫に存在し続けることは明白と分かっていながら、大多数の院長は未来像に怯え不安に苛まれているが、それは過去の栄光と守旧的な診療思想・体制に固執するからであり、歯科医療は姿形を変えながらも未来永劫存在していく。
真の元気から日々の行動を支配する【活力・気概・骨力(実行力)】が育まれ、この精神が発達してくると精神活動に理想(志)を抱くようになり、そこから【志気】が育まれてくる。志気には物事を相調和する結びの力があり、物事を産む力がある。志気が人性を支配するといっても過言ではない。

(以下略)

 

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